Sustainability Report 2024

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Sustainability Report 2024

ガバナンスと戦略

ガバナンス

当社のセーフティに関するガバナンス体制は、サステナビリティ推進体制のガバナンスに記載のとおりです。

戦略

HSE方針

当社は、2003年に「環境安全方針」を発行し、数年おきに内容を見直しの上、更新しています。2025年1月には「HSE方針」として改定し、当社のHSEに関する取組み方針を定めています。HSE担当執行役員はこれらの取組みの責任者として、業務を執行します。詳細はコーポレートサイトの「HSE方針」をご覧ください。

HSEマネジメントシステム

当社の事業活動における「HSE方針」の実行を確実にするため、国際標準であるISO9001、14001および45001を参照し、IOGP1のOMS5102に基づいたHSEマネジメントシステム(HSEMS)を導入しています。OMS510は、リーダーシップ、リスク管理、継続的改善を基本原則とし、HSEMSのパフォーマンスと有効性を向上させるための基礎となっています。

これらの基本原則に基づき、必要なHSE関連文書(規則、要領、指針など)の作成、HSE組織の整備、各事業本部へのHSE技術支援、HSE教育訓練、各種のHSEコミュニケーション活動、定期的なHSE監査やHSEレビューなど、HSEMSを実施する上で必要不可欠な構成要件をHSEMS要領に定めています。

1国際石油・天然ガス生産者協会

2IOGPの報告書No.510 “System Framework for controlling risk and delivering high performance in the oil and gas industry”

HSEマネジメントシステム(HSEMS)の構成図

HSEマネジメントシステム(HSEMS)の構成図要素 (グラフィック)

当社国内最大の事業所である長岡鉱場においては、2003年度に環境マネジメントに関する国際的な認証であるISO14001を取得し、当社のHSEMSと連携し現在も認証を維持しています。

リスクと機会

近年の地政学リスクを背景に、ネットゼロへの移行過程においても「エネルギーの安定供給」の戦略的重要性が再認識されています。全社的なHSE管理を推進することで、「エネルギーの安定供給」に応え、企業価値を向上させ、持続可能な総合エネルギー供給企業として成長していきたいと考えています。そのような中で、セーフティの観点から想定されるリスクおよび機会は以下のとおりです。

リスク:掘削や生産施設における火災や爆発による人的被害、生産停止、工事遅延

機会:リスク管理プロセスによる重大事故の未然防止を実施することで安定的な供給体制の構築

HSE重点目標およびHSEプログラム

当社では、HSEMSの継続的改善を図り全社的なHSE管理を実現するために、コーポレートにおいて毎年HSE重点目標を定めるとともに、HSE重点目標を達成するための活動をまとめた年間のHSEプログラムをコーポレート含む各所で策定・実行し、目標達成のための進捗管理を行っています。

職場で働く誰もが皆、負傷することなく無事に家に帰ること、これが当社のセーフティの基本です。当社は、プロジェクトに関わる従業員や協力会社の安全を最重要課題と捉え、HSEMSの運用を通じてセーフティリスクの管理を実施しています。

2024年度のコーポレートHSE活動の主な成果として、マネジメントサイトビジットおよび安全月間を通して、マネジメント層と現場とのコミュニケーションを強化しました。また、事故原因に集中した労働安全対策およびプロセスセーフティ啓発活動の促進により、安全指標改善のための基盤を整備しました。2024年度のHSE重点目標達成状況の詳細については、「指標と目標」をご覧ください。

2025年度のセーフティの重点施策をまとめたHSE重点目標は以下のとおりです。

  • 重大な事故ゼロにむけた全社的な事故削減への取組み強化を実施します。
    • 各所でライフセービングルールの徹底と安全施策を実施します。
    • 過去に発生した事故傾向を分析して、特定のリスクに対する対策を強化します。
    • メンタルヘルスを含む健康管理を各所で実践し、健康で安全な職場環境を維持します。
  • 全社的なプロセスセーフティ管理の強化
    • プロセスセーフティ管理の力量向上に係る仕組みを構築し、全社的な展開に向けた準備に取り組みます。
    • プロセスセーフティ管理に関する要求事項の見直し、ネットゼロ分野におけるプロセスセーフティ管理の導入等、プロセスセーフティ管理の強化に取り組みます。
  • 全ての事業分野におけるHSE管理の確立と実践
    • 事業領域の多様化に対応するため、HSEマネジメントシステム文書の再構成にむけたロードマップを策定します。また、アシュアランス活動を計画し、HSEマネジメントシステムの有効性を確認します。
  • マネジメント主導のHSEコミュニケーションの強化
    • マネジメント・リーダー層による現場におけるHSEコミュニケーションの場を継続的に確保します。