最新版のサステナビリティレポートはこちらからご覧になれます

2023

Sustainability Report 2022 (for FY2021)

Sustainability Report 2022 (for FY2021)

コーポレートガバナンス

基本的な考え方

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、株主を始めとするステークホルダーとの協働により社会的責任を果たすとともに、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うことを目的として、コーポレートガバナンスの充実に取り組んでいます。また、主体的な情報発信を行うことで、意思決定の透明性・公正性を確保し、実効的なコーポレートガバナンスを実現することを目的に、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定し、開示しています。併せて、コーポレートガバナンスの進展などに合わせ、適宜基本方針の改定も行っています。2021年度は、改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた対応検討やその他取締役会での議論などを経て、サステナビリティ憲章の策定などにより、当社のコーポレートガバナンス体制を一層強化・充実しました。

マネジメント体制

当社では、取締役会の諮問機関として、1取締役の指名、報酬に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化し、コーポレートガバナンス体制のより一層の向上に資することを目的として、委員の過半数を、独立社外取締役を含む社外役員で構成する「指名・報酬諮問委員会」を、また、2経営に関連する国内外の政治経済、エネルギー情勢、サステナビリティなどの諸課題について国内外の有識者から多面的かつ客観的な助言・提言を得、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すことを目的として「経営諮問委員会」を、それぞれ設置しています。2021年度に開催した各委員会の委員出席率は毎回100%でした。なお、グループ全体として一貫したコンプライアンスの取組みを推進することを目的として「コンプライアンス委員会」を設置していますが、詳細については、「コンプライアンス-マネジメント体制1」に記載しています。

当社では、産油国政府や同国の国営石油会社、国際石油会社などとの重要な交渉機会が多く、これには当社事業に関する知識・技術及び国際的な経験を有し、業務に精通した社内出身の取締役・執行役員が当たる必要があると考えています。そのため社内出身の取締役は原則として執行役員を兼務することで、取締役会が効率的に業務の執行を決定するとともに、実効的な経営の監督機能を発揮する体制を確保しています。

また、経営の透明性の向上と取締役会の実効的監督機能の強化を図る観点に加え、独立した立場から、自らの知見に基づく助言、経営の監督、利益相反取引の監督を行い、ステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させることで社内出身者とは異なる客観的な視点を経営に活用するため、取締役全12名中5名の社外取締役を選任しています。この社外取締役には、資源・エネルギー業界や財務・法務その他の分野において、企業経営経験者、学識経験者又はその他の専門家などとして、豊富な経験と幅広い見識を有する人材を選任することとしています。

当社の監査役は、2022年3月末時点で全5名中4名が社外監査役です。また、監査役の独立性と監査の実効性を確保し、監査機能の強化を図るべく、法令に基づき監査役会を設置するとともに、監査役の職務を補助するための組織である監査役室に専任の監査役補助者を置いているほか、内部監査部門(監査ユニット)や会計監査人との連携強化などの取組みを行っています。

さらに、当社では、「社外取締役・監査役と代表取締役の会合」「社外取締役と監査役の会合(会計監査人を含む場合あり)」「監査役と代表取締役の会合」など、社外取締役、代表取締役、監査役、会計監査人などが出席する各種会合を定期的に開催し、経営上の重要な課題や、内部統制システムの構築・運用状況、その他コーポレートガバナンスに係る事項などについて幅広く意見交換しています。

なお、当社マネジメントのダイバーシティについては、女性の社外取締役及び社外監査役をそれぞれ1名選任しているほか、2020年3月には女性の執行役員が1名就任するなど、ジェンダー面においても着実に進展しています。

1 マネジメント体制

コーポレートガバナンス体制図

2021年度 取締役会への出席状況

取締役会は、原則として毎月1回開催することとしており、2021年度は16回開催しました。全取締役の取締役会への出席状況は以下のとおりです2

2 第16回定時株主総会招集ご通知 P10、66

全取締役の取締役会への出席状況(2021年度)

役職

氏名

職掌

取締役会への出席状況

代表取締役会長

北村俊昭

100%(16回/16回)

代表取締役社長

上田隆之

100%(16回/16回)

取締役 
副社長執行役員

伊藤成也

オセアニア事業本部長、海外事業統括

100%(16回/16回)

取締役 
副社長執行役員

池田隆彦

技術本部長、水素・CCUS事業開発室担当、HSE及びコンプライアンス担当

100%(16回/16回)

取締役 
専務執行役員

矢嶋慈治

グローバルエネルギー
営業本部長

100%(16回/16回)

取締役専務執行役員

橘高公久

経営企画本部長、
法務担当

100%(16回/16回)

取締役常務執行役員

佐瀬信治

総務本部長

100%(16回/16回)

取締役常務執行役員

山田大介

財務・経理本部長

100%(16回/16回)

取締役(社外)

柳井 準

100%(16回/16回)

取締役(社外)

飯尾紀直

100%(16回/16回)

取締役(社外)

西村篤子

100%(16回/16回)

取締役(社外)

木村 康

100%(16回/16回)

取締役(社外)

荻野 清

100%(16回/16回)

取締役(社外)

西川知雄

100%(16回/16回)

※役職・職掌は2021年12月末時点のものを記載

取締役人数・監査役人数の推移

年度

取締役人数

うち、社外取締役人数

監査役人数

うち、社外監査役人数

2017年度

15

6
(女性1 )

5

4

2018年度

15

6
(女性1 )

5

4

2019年度

13

5
(女性1 )

5

4
(女性1 )

2020年度

14

6
(女性1 )

5

4
(女性1 )

2021年度

14

6
(女性1 )

5

4
(女性1 )

※当社は監査役会設置会社の機関設計を採用

2021年度 取締役会全体の実効性評価結果

当社は、取締役会全体が適切に機能しているかを定期的に検証し、課題の抽出と改善の取組みを継続していくことを目的として、取締役会全体の実効性の評価を毎年実施し、その結果の概要を開示することとしています。この方針に基づき、第7回目となる2021年度の評価を実施いたしました。評価方法及び結果の概要は以下のとおりです。

評価方法

2021年8月開催の社外取締役と監査役の会合において、前回の実効性評価より抽出された課題への取組み状況について中間振り返りを行うとともに、第三者評価機関の関与の仕方を含む2021年度の実効性評価の実施方法について議論を行いました。

その結果、前回評価において第三者評価機関によりその妥当性が確認された、取締役会自身による自己評価方式を、2021年度の実効性評価において採用することとしました。なお、事務局の評価・分析及び改善案ドラフトの妥当性確認を目的に、今後は3年に1度程度のサイクルで第三者評価機関を起用する方針を確認しました。その後、11月開催の取締役会において、実施方針、事務局作成のアンケート内容などの今年度の評価項目について審議しました。

評価項目は、各取締役及び監査役の自己評価に加え、取締役会の構成、運営、役割・責務、指名・報酬諮問委員会の運営、前回評価での課題の改善状況などとし、12月に全ての取締役及び監査役に対して完全無記名のアンケート調査(WEB形式)を実施しました。より具体的な意見の吸い上げのために、多くの質問に自由記述欄を設けました。

事務局にてアンケート回答結果の集計及び分析を行い、本年1月の社外取締役・監査役と代表取締役の会合において、集計・分析結果及び今後の課題と取組みについて議論を行い、2月の取締役会において、次のような評価結果を確認しました。

評価結果の概要

  1. 取締役会全体の実効性は、全体として前年に引き続き十分に確保されているという評価が得られました。
  2. オンラインによる事前説明会や社外専門家を招いた講演会・意見交換会の実施、中長期的なテーマについて議論する「審議事項」の設定などの取組みが評価され、継続が求められました。
  3. 取締役会の更なる実効性の確保に向け、今後の取組みとして、以下の課題が設定されました。
    • ネットゼロ各事業への取組み計画・進捗を含む経営戦略の議論の深化
    • 取締役会における議論の更なる活性化
    • 取締役会の在り方に係る議論の深化
    • ポートフォリオマネジメントに関する議論の充実

当社は、今回の評価結果を踏まえて、引き続き、取締役会の実効性の向上を図ってまいります。

スキルマトリックス

当社は、2050年ネットゼロカーボン社会の実現に向けた「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」を実行するため、多様かつ豊富な経験や見識を有する取締役を選任しています。

当社取締役のスキルマトリックスは、下表のとおりです。

取締役のスキルマトリックス

氏 名

役 職

分 野

企業経営

グローバル

財務・会計

法務・リスクマネジメント

サステナビリティ(ESG )

技術・DX

エネルギー

営業・販売

人財開発・ダイバーシティ

1

北村 俊昭

代表取締役会長

 

 

 

 

2

上田 隆之

代表取締役社長

 

 

 

 

3

池田 隆彦

取締役副社長執行役員

 

 

 

 

4

川野 憲二

取締役副社長執行役員

 

 

 

 

 

 

5

橘高 公久

取締役専務執行役員

 

 

 

 

 

 

6

佐瀬 信治

取締役専務執行役員

 

 

 

 

 

7

山田 大介

取締役常務執行役員

 

 

 

 

 

 

8

柳井 準

社外取締役

 

 

 

 

9

飯尾 紀直

社外取締役

 

 

 

 

 

10

西村 篤子

社外取締役

 

 

 

 

 

11

西川 知雄

社外取締役

 

 

 

 

12

森本 英香

社外取締役

 

 

 

 

 

2022年3月25日時点

取締役の報酬決定プロセス

当社は、取締役の報酬の決定に係る取締役会機能の独立性・客観性と説明責任を強化するために、取締役会の諮問機関として、委員の過半数を独立社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会を設置しており、同委員会の答申を受け、取締役会において取締役の報酬の額又はその算定方法に係る決定方針を定めています。なお、取締役の報酬などは、株主総会において決議された報酬などの上限の範囲内で支給します。

指名・報酬諮問委員会は、原則として年4回以上開催することとし、取締役報酬などの額及び算定方法並びに個人別の報酬などの内容の決定方針に係る主要事項を審議の上、取締役会に対して答申を行っており、取締役会はその答申の内容を最大限に尊重して意思決定を行います。なお、取締役の個人別の報酬支給額(担当部門業績評価を踏まえた賞与の最終支給額など)については、当社の経営状況を最も熟知している社長が、取締役会決議により一任を受け、同委員会の答申の内容に基づき決定します。

当社を取り巻く外部環境や社会・経済情勢などに鑑み、業績連動報酬に係る目標値や算定方法などの妥当性について、指名・報酬諮問委員会において慎重に審議を行った上で、取締役会の決議により、各取締役の報酬額算定に調整を加えることがあります。

なお、当社の役員で、これらの連結報酬などの総額が、金融庁「企業内容などの開示に関する内閣府令」の定める開示基準である1億円以上である者が存在しないため、役員ごとの連結報酬などの総額を開示していません。

取締役の報酬構成

当社の取締役(社外取締役を除く)の報酬構成は、役位ごとの職務内容に応じた「基本報酬」、短期インセンティブ報酬としての「賞与」、中長期インセンティブとしての「株式報酬」から構成されます。なお、社外取締役の報酬は、その職務の独立性の観点から、「基本報酬」のみで構成しています。

(1) 基本報酬

  • 各取締役の役位ごとの職務内容に基づき、月例の固定報酬として支給する金銭報酬
  • 上記に加え、社外取締役のうち委員を兼任する場合は、月例の固定報酬に加算して支給する金銭報酬

(2) 賞与

  • 単年度の会社業績や担当部門業績を勘案した毎年6月に支給する業績連動型の金銭報酬
  • 会社業績指標は、当社の主要な財務指標である親会社株主に帰属する当期純利益(以下「当期利益」)と探鉱投資前営業キャッシュフローに加え、非財務指標として当社の使命であるエネルギーの安定供給を果たす上で不可欠となる安全指標(重大な事故ゼロ)を採用し、これらの目標達成度に応じて下表の評価ウェイトに基づき報酬額を算定し、最終的な報酬額は0~200%の範囲内で変動します。
取締役(社外取締役を除く。)の賞与算定におけるKPI

賞与のKPI

評価ウェイト

財務指標

当期利益

45%

探鉱投資前営業キャッシュフロー

45%

非財務指標

安全指標(重大な事故ゼロ )

10%

  • 担当部門業績は、会長・社長などを除く各取締役が管轄する担当部門の目標達成度について毎年評価を行うこととし、会社業績指標の達成度に基づき算定された各取締役の賞与額に各本部の評価結果を反映します。

(3) 株式報酬

  • 当社の中長期的な業績及び企業価値向上への取締役の貢献意識を高めることを目的とした業績連動型の要素と、取締役の自社株保有を通じて株主との利害共有意識を強化することを目的とした固定型の要素を併せた取締役の退任後に支給する株式報酬
  • 役位ごとに株式報酬基準額を定め、当該基準額の一部を業績連動(Performance Share)、残りを非業績連動(Non-Performance Share)の株式報酬として構成します。
  • 業績連動部分に係る会社業績指標は、中期経営計画における主要な経営指標である当期利益・探鉱投資前営業キャッシュフロー・ROE・総還元性向に加えて、石油・天然ガス事業の徹底した強靭化とネットゼロ5分野における各事業の推進を目標としたバレル当たり生産コスト・温室効果ガス排出原単位を採用し、これらの目標達成度に応じて、下表の評価ウェイトに基づき報酬額を算定し、最終的な報酬額は0~200%の範囲内で変動します。
  • 非業績連動部分は、株主との利害共有意識を強化する観点から、交付株式数が固定された株式報酬として支給します。
  • 株式報酬は、信託型株式報酬制度を通じて支給します。本制度は、制度対象者に対して、役位や業績などに応じたポイントを毎年付与し、原則として制度対象者の退任後に、累積したポイント数に相当する当社株式を信託から交付するものです。
取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員の業績連動型株式報酬算定におけるKPI

株式報酬のKPI

評価ウェイト

財務指標

当期利益

30%

探鉱投資前営業キャッシュフロー

30%

ROE

10%

総還元性向

10%

非財務指標

バレル当たり生産コスト

10%

温室効果ガス排出原単位

10%

  • 各指標の目標達成度が100%の場合の社長の報酬比率は以下のとおりです。
  • また、株式報酬は、取締役などに重大な不正・違反行為などが発生した場合、当該取締役などに対し、本制度における当社株式などの交付などを受ける権利の喪失または没収(マルス)、交付した当社株式など相当の金銭の返還請求(クローバック)ができるものとします。

監査役会

当社は監査役制度を採用し、5名の監査役により監査役会を構成し、うち4名は社外監査役であります。これらの社外監査役4名は、当社の事業や財務・会計・法務などの分野に関する豊富な経験と知識を有しており、それらを監査業務に生かしています。また、監査役の職務遂行を補助するため、執行部門から独立した組織である監査役室を設置し、これに必要な適正な知識、能力を有する専任の使用人を3名配置しています。監査役会は、原則として取締役会開催同日に月次で開催されるほか、必要に応じて開催されています。監査役会は、監査計画を含む法定事項などを決議するほか、内部監査部門及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めています。また、監査役間で、監査活動で把握した課題などにつき情報共有を図るとともに、必要に応じて議論を行っています。

2021年度は合計16回の監査役会を開催し、以下のとおり全監査役が全ての監査役会に出席しています。

役職

氏名

2021年度の監査役会出席率

常勤監査役

日俣 昇

100%(16回/16回 )

常勤監査役(社外 )

外山秀行

100%(16回/16回 )

常勤監査役(社外 )

三宅真也 

100%(16回/16回 )

監査役(社外 )

秋吉 満

100%(16回/16回 )

監査役(社外 )

木場弘子

100%(16回/16回 )

取締役・監査役に対するトレーニング

当社は、取締役及び監査役がその役割・責務を適切に果たせるよう、新任者には当社の事業、経営戦略などの重要な事項及び事業に関するリスクについて説明し、また、各取締役及び各監査役には必要なトレーニング(専門家による研修、現場視察など)の機会を提供しています。

また、環境やエネルギー分野などの社外専門家を招聘し、取締役会向けに講演会・意見交換会を定期的に実施するなど、取締役会の連携強化・業務知識の向上に努めています。